■ ID | 775 |
■ 種類 | 論文 |
■ タイトル | 植物の成長の光学的非接触計測とその環境センシングへの応用 |
■ 著者 | 豊岡了
埼玉大学大学院 門野博史 埼玉県環境科学国際センター 三輪誠 埼玉県環境科学国際センター ラルハヤケP.アヌラ 埼玉大学大学院 |
■ 出版元 | 日本実験力学会 |
■ 出版年 | 2008 |
■ 誌名・巻・号・年 | 実験力学、Vol.8、No.4、333-338、2008 |
■ 抄録・要旨 | 植物は環境に順応するための様々な動きをする。本研究では、環境に順応するための基本的な運動と考えられる回旋運動の3次元的な軌跡をデジタル画像相関法で定量解析し、さらに超高感度な統計干渉法で計測した。シロイヌナズナの回旋運動に関しては、その軌跡は真円に近いものから、楕円率が小さくなって1つの平面内で首振り運動を行うものなど多様であった。統計干渉法によれば、植物の成長をサブナノメータの分解能で計測することができる。健康な状態にある植物は、ナノメータレベルで絶えずゆらぎながら成長することが明らかにされた。植物がオゾンストレスを受けると、成長速度のみならず、ゆらぎ幅が減少することが、ニラの葉およびアカマツの根の成長計測で確かめられた。従来は植物の生長挙動を知るためには長期にわたる観測を行わなければならなかったが、本計測法を用いることにより植物の成長にとっては十分短い秒レベルの時間における成長挙動から植物の環境への応答を高精度かつリアルタイムで知ることができる。植物の環境汚染へのレスポンスを通して環境の状態を知る新しい手法の可能性が示された。 |
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